============================================================== DVD2AVI version 1.76 日本語訳 v1.01 by H'Imagine ※つづりの間違いは訂正してあります。 ※意訳している個所もあります。 ※「訳者注」は、翻訳者が付加した注釈です。 ============================================================== ※単語の検索には「スペース アルク(http://www.alc.co.jp/)」を使用しました。 ※DVD2AVIの現時点でのサイトは「http://arbor.ee.ntu.edu.tw/~jackei/dvd2avi/」です。 ============================================================== DVD2AVI version 1.76 by LOLI.J ============================================================== ============ はじめに ============ DVD2AVIは、フリーのMPEG2デコーダーで、MMXテクノロジーを搭載したCPUのみサポートしています。 使用する際は、DVD2AVI.exe と DVD2AVI.vfp(VFAPIプラグイン)を同じフォルダに置いてください。 ========================== 機能紹介 ========================== [Open](開く) MPEG2プログラムストリーム(M2P, VOB)、またはVIDEOストリーム(M2V)を開きます。 DVD2AVIは、連番ファイルを自動的に追加読み込みしますが、制限がいくつか残っています。 希望の動作をしない場合は、自分で ADD か DEL を使ってファイルを操作してください。 DVD2AVIは、複数のVIDEOストリームを持った複数のプログラムストリームを同時に扱うことは出来ません。 両者を同時に入力することは避けてください。 DVD2AVIは、マルチアングルのタイトルはもとより、暗号化されたVOBファイルも受け付けません。 これらは、前処理が必要です。 DVD2AVIは、MPEG-1ストリームをサポートしませんし、することもないでしょう。 これに関する最も簡単な方法は、TMPGEncを使ってMPEG-1を開き、VFAPI経由で他のソフトウェアにデータを受け渡すことです。 DVD2AVIは、現時点では、MPEG-2 YUV 4:4:4フォーマット、またはトランスポートストリーム(D-VHS, DVB)をサポートしません。 [Save AVI](AVI形式で保存) Windowsが提供するビデオ圧縮マネージャ(Video Compression Manager)を経由してAVI形式で保存します(オーディオデータは含まず)。 対応する [Track Number] を始めに選択することで、オーディオファイル(WAV、AC3、または MPA)が分離して保存されるでしょう。 AVI形式で保存する前に、最初に [Color Space] を決定しておかなければなりません。 ビデオ圧縮マネージャが利用可能なコーデックの一覧を表示するでしょう。 しかし、いくつかの例外があります。たとえば、無圧縮AVIは、YUV 4:2:2 フォーマットをサポートしていません。 DVD2AVIは、VFW(Video For Windows)の機能制限のため、自動的に2GBでAVIファイルを分割します。 分割されたAVIファイルは、AviUtlやVirtualDubで結合できます。これらは、VFAPIやFrame Serverを経由してシームレスに出力できます。 実際は、最もパワフルなDVD2AVIの使い方は、VFAPI経由です。[Save AVI] は、ほとんど使い道がありません。 最速でAVI形式に出力する方法は、YUV 4:2:2でHuffyuvコーデックを使って圧縮することです。 この方法は、ロスレスで最高の品質を提供するし、ショートクリップの操作(例えばOP/ED)にも適しています。 [Process WAV](WAVの加工) この機能は、複数のWAVに対し、一度だけ [48->44.1KHz]、[Normalization]と遅延補正を実行します。 WAVを加工する前に、最初に [48->44.1KHz] の詳細と [Normalization] を決定しておかなければなりません。 [Load Project](プロジェクトの読み込み) D2Vファイル(DVD2AVIプロジェクトファイル)を開きます。 [Save Project](プロジェクトの保存) VFAPIで利用できるようにD2V(DVD2AVIプロジェクトファイル)形式で保存します。 VFAPIの使用方法を短く説明するのは難しいので、詳しい情報は、下記のリンクを参照してください。 http://hiroko.ee.ntu.edu.tw/guide.html DVD2AVIを終了する前にD2Vファイルの保存を確認しましょう! [Stop](中止) [Preview]、[Save AVI]、[Process WAV]、[Save Project]、 [Pre-Scale Decision] の行程を中断します。 [Exit](終了) DVD2AVIを終了します。 [Drag & Drop](ドラッグ&ドロップ) DVD2AVIは、ファイルのドラッグ&ドロップをサポートしています。VOB/M2P/M2V/D2V/WAVファイルをドラッグし、DVD2AVIに直接ドロップ出来ます。 WAVのドラッグ&ドロップは、単独でのWAV加工用に設計されており、グレー表示の [Process WAV] 除いてのみ利用できます。 ============================================================================================================= [iDCT Algorithm](iDCTアルゴリズム) iDCTアルゴリズムは、MPEG-2デコードの品質に影響があります。 まず、これら3種類のiDCTは、すべてiDCTアルゴリズムの品質を正式に認めるIEEE-1180準拠です。 これらの違いを視覚的に説明することは本当に難しいことです。 一般的には、デコード速度は、32-bit MMX/SSEMMX > 64-bit Floating Point > IEEE-1180 Reference iDCT の順です。 この観点からすると、[32-bit MMX/SSEMMX] iDCT が推奨されます。 デコード品質は、IEEE-1180 Reference > 64-bit Floating Point > 32-bit MMX/SSEMMX iDCT の順です。 iDCTのリファレンスは、極限を追求する人々のために、ロスレス変換を含んでいます。 (訳者注:[IEEE-1180 Reference] はデコードにバグがあるため、製作者は [64-bit Floating Point] の利用を推奨しています。) SSE MMXは、PSHUFW(訳者注:PACKED SHUFFLE WORD - SSEで使うCPU命令のこと)を呼び出すため、MMX iDCTより少しだけ速いです。 CPUがサポートしている場合は(P3, P4, Athlon, Duron, いくつかのCerelon)、DVD2AVIは自動的により速い方を選択するでしょう。 [Field Operation](フィールド操作) [Forced FILM] は、フィルム映画またはハイブリッド (フィルムがXX%, NTSCがXX%) のソース用に設計されています。 Forced FILM(強制フィルム化)は、RFF(Repeat First Field)の検出とフレームの破棄/複製に基づいています。 NTSCまたはPAL + Forced FILM オン -> ガラクタ(訳者注:「ガラクタ程度の価値しかない設定」という意味でしょう) フィルム + Forced FILM オン -> 同期23.976fpsの完全なフィルム(Inverse Telecine(IVTC)と同じ)(訳者注:24fps化のことです) ハイブリッド + Forced FILM オン -> 同期23.976fpsの中間的なフィルム ビデオソースの性質により、スムースに再生できない場合やインターレースのフレームが考えられます。 この結果に満足しない場合は、ハイブリッド + Forced FILM オフ -> IVTC -> フィルムに切り替えてください。 より詳しい情報は、下記のサイトを参考にしてください。 http://hiroko.ee.ntu.edu.tw/doc/issue.html#videotype [Swap Field Order](フィールドオーダーの交換)は、フィールドのトップ(奇数)ファーストをボトム(偶数)ファーストに変更します(その逆も同様)。 VFAPIはこの機能をサポートしていますが、デコード速度が遅くなるでしょう。 本当に必要でなければ、VFAPI経由でフィールドオーダーを交換するのは避けてください。 注意すべきは、FILM/HYBRIDビデオには絶対的なフィールドオーダーがないことです。 最初のフレームにあるTFF(Top Field First)のフラグがフィールドオーダーを決定します。 Statistics Windowの「INFO」欄で、フィールドオーダーを確認できます([T]op または [B]ottom フィールドファースト)。 例えば、Canopus DV Codecだと、テレビで滑らかに表示するためには、ボトムファーストが常に必須となります。 [Color Space](色空間) このオプションは、画面表示とAVI出力の色空間の変換に影響します。 ほとんどのMPEG-2ストリームは、YUV 4:2:0フォーマットに基づいています。 画面表示や編集のため、別の一般的なフォーマットへ変換することが必要な場合があります。 YUV 4:2:0 -> YUV 4:2:2 -> {DirectDraw YUY2 オーバーレイ} -> Huffyuv、MPEG-4、DV YUV 4:2:0 -> YUV 4:2:2 -> YUV 4:4:4 -> RGB 24-bit -> {GDIディスプレイ} -> ほとんどのコーデック [YUV 4:2:2] への加工は、[RGB 24-bit] よりも簡単で高速です。 しかし、ビデオコーデックやディスプレイカードが広くサポートしているわけではありません。 YUV2オーバーレイがあなたのシステムでサポートされているのならば、DVD2AVIは自動的に [YUV 4:2:2] へ切りかえるでしょう。 そうでなければ、[YUV 4:2:2] でプレビューしても何も映らないでしょう。 VFAPIは、どのオプションを選択しても、常に [RGB 24-bit] に基づいています(柔軟性が一番あるため)。 [YUV -> RGB](YC伸張) 一般的に、テレビ画面とパソコンのディスプレイでは、カラースケール(色の範囲)が違います。 パソコンでの純黒は、RGB値で (0, 0, 0) です。一方、テレビでは (16, 16, 16) です。 動画をパソコンで見たい場合は、フルスケールにするために [PC Scale] を選ぶとよいでしょう。 (訳者注:この機能は、一般的に「YC伸張」と呼ばれています。 DVD2AVIでYC伸張しない場合は、[TV Scale] を選択します。) テレビで見るときは、どちらのオプションが正しいか決めるのは困難です。 ビデオ編集機、エンコーダー、コーデックのすべてが、最終結果のカラースケールに影響します。 双方のスケールを試し、テレビで比較してオリジナルのソースに近い方を見てください。 このオプションは、VFAPIでの加工はもとより、プレビューや [RGB 24-bit] でのAVI出力にも影響します。 違いを見分けるためには、[Color Space] を [RGB 24-bit] に切り替えなければなりません。 [Luminance Filter](輝度フィルター) このフィルターは、RGB-Planeに基づく通常の「輝度/コントラスト」フィルターと似ています。 このフィルターは、Y-Planeのみで動作し(RGB-Planeより3倍速い)、約7%デコード速度を引き下げます。 この結果に満足しない場合は、他のビデオ編集機のフィルターを使ってください。 [Clip & Resize](クリッピングとリサイズ) クリッピングしておけば、デコード速度がより速くなります。 必要ならば、VFAPI経由で他の編集ソフトに送る前に、DVD2AVIでクリッピングしておくのがよいでしょう。 MMXの最適化とフィールド操作が原因で、このフィルターにはいくつかの制限があります。 [Left]、[Right]、 [Top]、 [Bottom] は、2の倍数でなければなりません。 [Left] + [Right] と [Top] + [Bottom] は、共に8の倍数でなければなりません。 まずは、[Left] と [Top] を決定し、そのあと [Right] と [Bottom] を修正すべきです。 DVD2AVIのタイトルバーには、画像の幅と高さの倍数が表示されます。 この倍数は、ビデオコーデックでの加工の際にとても重要です。 例えば、Matrox G400は、倍数が[32X][16X]でない限り、MPEG-4を見るときにDirectDrawディスプレイを使用できないでしょう。 ============================================================================================================= [Track Number](トラック番号) 展開するオーディオトラックの番号を特定します。 映像をプレビュー([Preview])するときにトラック番号を選択することで、各トラックのフォーマットが Statistics Window に表示されます。 [Channel Format](チャンネル フォーマット) [Auto Select] は、ほとんどの場合に実用的です。 DVD2AVIは、自動的にオーディオ形式(Dolby Digital、リニアPCM、MPEG Audio)を検出します。 [Dolby Digital](ドルビー デジタル) [Demux] は、特定のDolby Digital (AC-3) raw stream (.ac3)をリッピングします。 [Demux All Tracks] は、プログラムストリーム内の全てのDolby Digital raw streamをリッピングします。 [Decode] は、特定のDolby Digital raw streamをPCM形式のWave(.wav)にデコードします。 [Dynamic Range Control] と [Dolby Surround Downmix] は、[Decode] の結果に影響します。 最適な [Dynamic Range Control] オプションは、主に音楽ソースの性質とAudio-Visual(AV)環境に依存します。 私の意見では、映画には [Normal] を、音楽には [Off] を選択するのがよいでしょう。 製造者がフルダイナミックレンジを好み、DRC(Dynamic Range Control)を提供しない場合は、それらの違いがないこともあります。 [Normal] は、「ラインアウトモード」と似ており、[Heavy] は、Sonic Foundry Soft Encode(訳者注:AC3ファイルを作るソフト)の「RF-remod モード」と似ています。 WinDVD DirectShowフィルター(iviaudio.ax)も [Heavy] DRCを呼び出すようです。しかし、[Heavy] は推奨しかねます。 なぜなら、明らかなボリュームの変化を招くことが通常だからです(特に音楽の場合)。 DRCは、ボリュームを均一化し(ダイナミックレンジ圧縮)、[Normalization] が、DRCの後でさらに必要になります。 従来のステレオと [Dolby Surround Downmix] の相違 従来のステレオ (5.1->2ch) Lo = L + c' * C + s' * Ls (+ lfe' * LFE) Ro = R + c' * C + s' * Rs (+ lfe' * LFE) Dolby Surround Downmix (5.1->2ch) Ls + Rs -> 7KHz ローパスフィルター (ドルビーサラウンドの規格に従うため) -> S Lt = L + c" * C - s" * S (+ lfe" * LFE) Rt = R + c" * C + s" * S (+ lfe" * LFE) Lt, Rt -> Pro-Logic rematrixing (逆算) -> L, R, C, S (2->4ch) [Pre-Scale Decision] は、ドルビーデジタルをデコードするときの量子化エラーを軽減するために設計されています。 [Track Number] を特定し、最初に [Normalization] の値を設定し、それから [Pre-Scale Decision] を開始します。 デコードには多少かかるでしょう。そしてピーク値でPre-Scale率を計算します。 この率は、Statistics Windowの「INFO」欄に表示され、後のデコードに適用されます。 [MPEG Audio] [Demux] は、特定のMPEG Audio raw stream (.mpa)をリッピングします。 [Demux All Tracks] は、全てのMPEG Audio raw streamをリッピングします。 [48 -> 44.1KHz](サンプリング周波数の変換) DVD2AVIは、WAVEFS44に由来するダウンサンプリングのアルゴリズムを内蔵しています。 その違いは、DVD2AVIは「gain=1」に維持されており、オーバーフロークリッピングを引き起こします。 この変換には、多くの時間を費やしますが、他のソフトと比較して品質は素晴らしいものです。 [Mid] は、多くの場合で満足できる品質を提供します。 [UltraHigh] は、最良の品質を追求する人々のために設計されています。 [Normalization](正規化) [Normalization] は、特定の程度にボリュームを修正します。 最適な値は、あなたのアプリケーションに依存します。 例えば、私はいつも、PC(MPEG-4)用ヘッドホンのために100を、テレビ画面(VCD)のために70を選択しています。 =================================================================== <ここから下は、翻訳者が追加した解説です> =================================================================== [Process Priority](プロセス優先度) DVD2AVIで処理を行う際、CPUの割り当て優先度をどの程度にするか決定します。 [Preview](プレビュー) 読み込んだ動画を再生します。音声は再生されません。 [Statistics](構成) Statistics Window を表示します。 [Display] プレビュー時に選択すると画面が一時停止します。 ただし裏で再生が継続しているため、再度選択すると現在再生されているところから再開します。 ============================================================================================================= [SIMD Technology](SIMDテクノロジー) CPUがマルチメディア用のCPU命令に対応している場合は、該当メニューにチェックが付きます。 [DirectShow Overlay](DirectShowオーバーレイ) DirectShowのオーバーレイ機能を使って、画面を表示します。 [VFAPI Plug-In] DVD2AVIのVFAPIプラグインを登録します。 [About DVD2AVI] バージョン情報を表示します。 [Homepage] 製作者のサイトを表示します。 =================================================================== <ここまでが、翻訳者が追加した解説です> =================================================================== ============================================================== HTML version http://hiroko.ee.ntu.edu.tw/doc/ ============================================================== ============================================================== 翻訳者サイト http://himagine.s20.xrea.com/ ============================================================== 以上。