VAIO PCG-GR3FにWindows2000を入れよう
初出:2002/09/21
改定:2003/11/06
筆者は「SONY VAIO PCG-GR3F」にWindows2000を入れて使っています。デフォルトでは「Windows XP Home」が入っているのですが、好みに合いませんでした。ただ、XP用のPCに2000を入れるわけですから、ドライバなどの問題が出てきます。その辺について書いてみました。上位機種の「GR5F/GR7F」にも応用できるでしょう。
また、XPを使っていてドライバを最新のものに変えたい場合にも、ほぼ同じ行程で可能です。
1.Windows2000のインストール
Windows2000そのもののインストールは、CD-ROMブートでごく普通に入れていけば、何ら問題なく終了します。
2.OSアップデータのインストール
OSのインストールが終わったら、各種アップデータを入れていきます。
下記の順番通りに入れます。
- Windows2000 Service Pack
最新のものを入れましょう。
- Intel Chipset Software Installation Utility
チップセットのINFファイルを更新します。
- DirectX
最新のものを入れましょう。
- Intel Application Accerelator
アプリケーション速度の向上などを行うユーティリティです。Multi languageバージョンをダウンロードしてください。
- WindowsUpdate
念のために入れておきましょう。
3.ドライバのインストール
ドライバは、SONYからGR9用のWindows2000ドライバが一式提供されているのですが、古かったり使えなかったりして入れるメリットがほとんどありません(実験してみたい場合はご自由に)。
というわけで、最新のものを探して入れる方法を紹介します。
- ディスプレイ
ビデオチップは「ATI Mobility RADEON-D」が使用されていますが、ATIはノートに関してはドライバの提供を行っておらず、搭載メーカーに提供を任せています。しかし、これのWindows2000対応ドライバをSONYは提供していません。そのため、他メーカーのドライバを借用します。
ア) RADEON-D搭載機のものを使用する
- 筆者が見つけたドライバは、「NEC VersaPro」のWindows2000用ドライバです。
- ダウンロードしたら解凍して、その中にある「ATIDRIVE」フォルダを見つけます。ここ以外のファイルは不要です。
- これだけだとインストールできないので、VAIOに付属しているリカバリCD-ROMから「Video」フォルダごとハードディスクへコピーしてください(ちなみにこのドライバはXP用なので、そのままインストールすると起動しなくなります)。
- そしたら、「ATIDRIVE」内にあるファイルをすべて「Video」フォルダ内に上書きコピーします。逆にしないように気を付けて。2000のファイルをXPへ上書きするイメージです。
- これでWindows2000用ドライバができました。あとはデバイスマネージャからインストールすればOKです。その際は、「デバイスに最適なドライバを検索する(推奨)」を選択してから作成したフォルダを指定します(インストール中に警告が出ますが無視して先へ進んでください)。
イ) 別チップのMobility RADEON搭載機のものを使用する
上記のドライバでも問題なく動くのですが、ドライバが2001年7月とちょっと古いので、新しいバージョンにできればなぁ、と思いませんか?
できます。Mobility RADEONの最新機種のドライバを使います。「Mobility RADEON 7500/9000」シリーズあたりでWindows2000用ドライバをインストールします。そんなことして平気なのかと思うでしょうが、ATIは新旧異なる機種を1つのドライバにまとめて提供することが多く、案外古い機種で最新のドライバが使えることがあるのです。
- 筆者が見つけたドライバは、RADEON9000ならば「DELL Latitude D600」、RADEON7500ならば「IBM ThinkPad A31/A31p/T30」のものです。
- ダウンロードしたらインストーラを実行します。すると、ドライバファイルが展開されてセットアップが始まります。
- このままセットアップしてもエラーではじかれるので、キャンセルします。
- デバイスマネージャのディスプレイアダプタのプロパティで、ドライバの更新をします。
- ドライバの検索方法は「このデバイスの既知のドライバを表示して、その一覧から選択する」を選びます。
- 「ディスク使用」ボタンを押して、展開されたドライバフォルダの「\DRIVERS\W2K\DISPLAY\DRIVER\W2K_INF」を指定します。
- ドライバの一覧から、一番上にある「ATI MOBILITY RADEON 7500」を選びます。複数ありますがどれも同じです。
- 「ドライバの更新警告」ダイアログが表示されますが、無視して「はい」ボタンを押します。
- ドライバがインストールされます。終わったら再起動してください。
- 次にコントロールパネルをインストールします。展開されたドライバフォルダの「\DRIVERS\W2K\DISPLAY\CPANEL」内にある「Setup.exe」を起動してください。
- インストール終了後、再起動して完了です。
- サウンド
プラグアンドプレイでインストールされないため、手動でインストールします。
ア) OS標準のもの使用する
- デバイスマネージャを開きます。
- その他のデバイスから「マルティメディア オーディオ コントローラ」のプロパティを表示します。
- 「ドライバの再インストール」ボタンを押します。
- ウィザードが表示されるので次へ進みます。
- 検索方法で「このデバイスの既知のドライバを表示して、その一覧から選択する」を選びます。
- ハードウェアの種類から「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」を選びます。
- デバイスドライバの選択で、製造元から「Intel」・モデルから「AC'97 Driver for Intel(r) 82801 AA Controller」を選択します。
- 「ドライバの更新警告」ダイアログが表示されるので、「はい」を押します。
- 次へ進むと、ドライバがインストールされます。
イ) 最新のものを使用する
最新のドライバは「SoundMAX Integrated Digital Audio Driver」という名前です(必ず「Integrated」が付いてるドライバにしてください)。この名前で検索すればいくつか出てくると思います。例としては、富士通やIBMのものが使用可能です。
- ダウンロードしたドライバを解凍しておきます。
- デバイスマネージャを開きます。
- その他のデバイスから「マルティメディア オーディオ コントローラ」のプロパティを表示します。
- 「ドライバの再インストール」ボタンを押します。
- ウィザードが表示されるので次へ進みます。
- 検索方法で「このデバイスの既知のドライバを表示して、その一覧から選択する」を選びます。
- ハードウェアの種類から「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」を選びます。
- デバイスドライバの選択で、「ディスク使用」ボタンを押します。
- 「解凍先\SMAXWDM\W2K_XP」フォルダを選択します(smwdm.sysの入っているフォルダ)。
- 「SoundMAX Integrated Digital Audio」を選択します。
- 「ドライバの更新警告」ダイアログが表示されるので、「はい」を押します。
- 次へ進むと、ドライバがインストールされます。
- ネットワーク(NIC)
標準でドライバが入りますが、最新にしたければ、Intelのサイトで「PRO/100 VE」で検索すると見つかります(デスクトップ用のPRO/100+と兼用です)。
- マウスパッド
Synapticsから最新版をダウンロードするか、SONY提供のもの(古い)を使用します。
- その他
その他のドライバでインストールされないものは、WindowsUpdateの「ドライバの更新」で見つかる場合があります。
4.ユーティリティのインストール
ジョグダイアルなどのユーティリティは、GR9用のWindows2000ユーティリティが一式提供されているので、それが使用できます。
5.アプリケーションのインストール
VAIO付属アプリケーションのインストールは不可能です。なぜなら、リカバリCD-ROMに単体で入っていないからです。VAIO専用アプリケーションは、単体で入っていますが、OSが違うため機能しません。
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