TEPCOひかりを導入しよう!

初出:2003/12/27
改定:2004/01/13

1.TEPCOひかり導入のきっかけ

 筆者が2年以上使ってきたブロードバンド回線はフレッツADSLだ。しかもタイプ2である。タイプ2とは、固定電話の基本料金と電話加入権が要らずに電話回線を使えるプランのことである。その代わり通常のプラン(タイプ1)より料金が高めになっている。筆者は一人暮らし&携帯電話で十分なので、タイプ2を選んだ。この頃はまだまだ光回線は数万円もした。

 時は流れて現在、NTTのBフレッツ以外にも光回線を提供する会社が登場してきた。しかも格安で!それが東京電力の提供する「TEPCOひかり」である。フレッツADSLタイプ2の価格と比較してもほんのちょっとしか違わない価格だ。しかもキャンペーン実施中で初期工事費無料&3ヶ月料金無料のキャンペーン実施中であった。これはもう、乗り換えない手はない。まさにチャンス到来だ。

<料金比較>(2003年12月現在)
1.フレッツADSLモアタイプ2+ぷらら
フレッツADSLモアタイプ2基本料金4,850円
ADSLモデム使用料440円
屋内配線使用料60円
ぷららフレッツADSLセット850円
合計6,200円

2.TEPCOひかり+SpeedNet
回線使用料(SpeedNet料金込)5,580円
回線終端装置使用料900円
合計6,480円

たった280円の差で光の環境が手に入るのだから、乗り換えを考えて当然だろう。


2.導入までのスケジュール

  1. プロバイダを決める。TEPCOひかりはBフレッツと同じように複数のプロバイダを選べるのだ。現在加入しているプロバイダが一覧にあれば、メールアドレスなどをそのまま移行できるだろう。筆者の加入しているプロバイダは一覧になかったため、TEPCOひかりが提供するプロバイダ「SpeedNet」を選択した。

  2. プロバイダへの加入手続きを行う。Web上で行えるので簡単だ。手続きが終わると「仮申し込み」となる。

  3. ここからTEPCOが「机上調査」を行う。TEPCOから連絡が来るまで待つべし。

  4. 数日後にTEPCOから「宅内調査」の日程を決めるための電話連絡が来る。宅内調査とは、実際に光ファイバーが敷設できるか実地調査をすることだ。そのため当日立ち会いが必要となる。これは土日でも行えるというので社会人でも安心だ。

  5. 宅内調査が終わって問題なければ工事の手続きへと進むのだが、借り家の場合は大家、マンションの場合は管理組合の承諾が事前に必要となる。実際の承諾手続きなどはTEPCO側で行ってくれるのだが、大家・管理組合の方もTEPCOからいきなり工事のことを聞いてもビックリするだろう。ここは是非とも事前に大家・管理組合へと根回しをしておくべきだ。

  6. 無事、承諾が得られると、承諾書のコピーが送られてくる。ここまでくれば「本受付」となる。

  7. 本受付からは数週間(人によっては数ヶ月間)待つことになる。工事の事前調査や電柱を使っている他の会社との交渉などに手間がかかるためだ。ここはじっと待とう。

  8. 何の音沙汰もないまま数週間後、突如、TEPCOから「宅内工事」の日程を決めるための電話連絡が来る。これも立ち会いが必要だが、土日でも大丈夫である。時間指定だが、午前か午後しか出来ない。詳しい時間は前日にならないと決まらないようだ。

  9. 工事日の前日に、確認の電話連絡が来る。

  10. いよいよ、工事日。所要時間は1時間から数時間程度だ。


3.筆者のスケジュール

参考までに筆者のスケジュールを記述しておく。

2003/11/05(水)
・SpeedNetにて申し込み。机上調査待ち。
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2003/11/12(水)
・SpeedNetから仮申し込み通知の封筒が届く。机上調査完了。
・東京電力を名乗る留守電が入っていた。宅内調査日の打ち合わせがしたいとのこと。
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2003/11/14(金)
・SpeedNetに電話をする。宅内調査の日取りを決める。22日(土)9:00〜9:30に決定。

2003/11/22(土)
・9時ピッタリに宅内調査にやってくる。光ケーブルの引き入れ口に奥の通気口を指定する。電柱などの下見を行い、大家への承諾代行依頼書と調査票に判を押す。そのあと大家に電話し、事情を説明。
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2003/12/02(火)
・1週間以上経ったが連絡来ず。進行状況のバーが伸びてるからとりあえず進んでるようだが…
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2003/12/06(土)
・2週間経ったが連絡来ず。進行状況のバーがさらに伸びてるので進んでいるとは思うが…
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2003/12/18(木)
・ついに!東京電力から宅内工事の打ち合わせをしたいとの電話が来た。
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2003/12/20(土)
・東京電力に電話して、宅内工事日の日程を決める。27日に決定。時間については、午前・午後という枠でしか決められなかったので、午前にする。事前に具体的な時間の連絡があるとのこと。

2003/12/27(土)
・午前10時、工事のお兄ちゃんがやってきた。筆者の場合は簡単な工事だったため1時間で済む予定だったのだが、ケーブルが途中で切れてしまったらしく、やり直したために約2時間かかった。そして無事、光導入完了!


4.フォトギャラリー

 工事の様子をデジカメで撮ったので参考にされたい。

工事日前日に外を眺めると、すでに光ファイバーの線が目の前まで来ていた。

そこへはしごをかける…

左の方(我が家)へ向かって線が伸びている。

屋根の上をぐるっと回り、家の裏側へ。
当初の予定では壁面に金具を打ち込んで壁の横をはわせる予定だったが、工事の人が屋根上コースに変えてくれた。
壁面に傷を付けずに済んだので、大家への事後報告でも喜ばれた。

外側の換気口から中へ。
線が3層構造になっている。中央の線に光ファイバーが通っていて、外側2本は保護用。横幅は約5ミリ。

内側の換気口。
線の外側2本の被覆はむかれて、中央の線だけが家の中へ引き込まれる。
そこへスパイラルチューブをかぶせて保護する。チューブの直径は約6ミリ。

メディアコンバーターの内部。
青い線が外からの光ファイバーで、黄色い線がメディアコンバーター内部からの光ファイバー。
糸のように細く、工事の人は慎重に作業を行っていた。青い線と黄色い線をつなぐために特殊な機械を使っていた。
なお、ふたをしたあとで開封防止のシールがつなぎ目に貼られる。内部を撮影するには工事途中でないと無理。

メディアコンバーターの外観。
大きさは市販のルーターとさほど変わらない(W120xD190xH36)。
機種は富士通の「MC81形宅内メディアコンバータ」と記載されている。
光ケーブルと電源ケーブルは本体と一体化していて外すことは出来ない。
縦置きにするにはスタンドもなくやや不安定で、横に置くか壁掛けにする。

ケーブルの引き回し。
借家で釘が打てないため、クリップで柱を挟んでその隙間にケーブルを通した。
クリップは大きめ。

ネットワーク機器の外観。
下段の白い器械がブロードバンドルーター「NetGenesis SuperOPT100」。
上段手前の黒い機器がスイッチングハブ「GREEN HOUSE GH-EHS5MIX」。
上段奥にあるのがメディアコンバータ。「警告」シールで封印されている。

ADSL時代の旧機器。
中央にある平たい機器がブロードバンドルーター「Accton ADS7004BR」。無線LAN付きだ。
左にあるのがレンタルの「MN-U」ADSLモデム。


5.速度はいかに?

早速速度を測ってみた。
OSは「WindowsXP Pro SP1」
PPPoE接続には、WindowsXP標準の機能を使用し、メディアコンバーター直結で計測。
==== Radish Network Speed Testing Ver.2.25 - Test Report ====
使用回線:東京電力TEPCOひかり
プロバイダ:SpeedNet
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測定条件
 精度:高 データタイプ:圧縮効率低
下り回線
 速度:90.53Mbps (11.32MByte/sec) 測定品質:97.1
上り回線
 速度:90.59Mbps (11.32MByte/sec) 測定品質:97.8
測定者ホスト:d28f2c4d.speednet.ne.jp
測定時刻:2003/12/27(Sat) 12:54
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測定サイト http://www.studio-radish.com/tea/netspeed/
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 いきなり90Mbpsを出してしまった。びっくり仰天である。これだけ出れば筆者は十分満足だ。ADSLの頃に何とか速度を上げようと努力してきたことがバカらしくなってしまう。
 ブラウジングでも体感速度が向上した。LANでつながっているファイルを呼び出す感覚でスパッと表示される。画像を多く使ったサイトも何事もなくサラッと表示される。これはすごい。

 みなさんも是非、光の世界を体験してみて欲しい。

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